ブリーフセラピーの研修会まとめ

仕事

先日、ブリーフセラピーの研修会に参加しました。

ブリーフセラピーとは、短い期間で心理的な問題の改善を目指す未来志向の心理療法のことです。

研修に参加する前に本で学んだ内容はこちらにまとめています。

今回はこれを踏まえて研修を受けて、さらに学んだ内容についてまとめてみました。

印象に残ったこと

研修を受けて特に印象に残ったことは次の3つです。

1.コミュニケーションは相互に拘束し合う

例えば、同僚から「今日は暑いね」と声をかけられた時、その反応としては「そうだね」と共感したり、うなずいたりすることが求められていると言えそうです。

反論したり、無視したりすることは不自然になります。

同じ会話でも、上司から「今日は暑いね」と言われたら、「エアコンをつけましょうか」と動くという反応が求められていると言えそうです。

関係性が違えば、反応するべき内容が異なります。

このように、コミュニケーションは相互作用であるため、相互に拘束し合っていると言えます。

ブリーフセラピーではこれを利用して、解決を構築する方向にコミュニケーションを拘束していきます。

例えば、「今後どんな変化が起こったら、今日ここで相談したかいがあると思いますか?」と初めに尋ねるなどです。

2.問題は他者との相互関係の中で維持される

例えば、スーパーのお菓子売り場で「これ買ってー!」とせがむ子どもがいたとします。

それを「ダメ」と母親が叱りますが、そこで子供が床に寝転がって泣いてせがむと、周りにいたお客さんがちらちら見ます。

そうすると母親が「1つだけ!」とお菓子を買うことにします。

そうなるとまた次にスーパーに来た時に子どもが「これ買ってー!」とせがみます。

このように、問題は他者との相互関係の中で維持されます。

ものをせがむ子どもが悪いわけではなく、叱る母親が悪いわけでもなく、ちらちら見るお客さんが悪いわけでもありません。

子どもは買って欲しいだけだし、母親は止めたいだけだし、お客さんは気になっているだけだからです。

それぞれの行動が悪循環となってしまっているのです。

この「悪循環」が問題を起こしているのだと言えます。

ブリーフセラピーでは、「悪循環」を維持している行動を変えることで、循環を断ち切ろうとします。

3.話を聴き、悪循環のパターンを見立てる

ブリーフセラピーでは、質問方法や課題の出し方などの技法が特徴的です。

ただ、その技法をただ使うだけでは問題の解決には至りません。

どのような悪循環のパターンになっているのかをしっかりと見立てて、それを元に技法を利用しなければなりません。

課題を出す際は、内容をクライエントに納得してもらえるような伝え方が重要です。

ブリーフセラピーは「短期」で「課題解決」を目指しますが、そのためには「クライエントの話をよく聴く」ことが大前提です。

結果として「短期」で「課題解決」に至ることを目指します。

簡単そうに思えるけど難しい…

講師の先生が最後に「話を聴くことが一番大事」と話されていたことがとても印象に残りました。

研修会の後、実際にブリーフセラピーの技法を使って話を聴こうとしましたが、聴きながら悪循環のパターンを見立てて解決に向けて話をするのは思った以上に難しいと感じました。

習得できるように、学習と実践を続けていこうと思います。

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